「【情けは人のためならず】という言葉を『情けをかけることはその人のためにならない』という意味だと思っている若者がいるんですよネエ。」あるパネルディスカッションの場で話すと、一瞬変な雰囲気があり、一緒に話していた人が「僕もそう思っていました」と告白しました。80人ほどいらした会場の方々に「怒らないから、そう思っていた人手を上げて下さい』と言うとそろそろと7・8人の方が手を上げられました。また先日、いつもちょっとばかり無理をおっしゃるお客様のお仕事に行かせていただいた時、「本当にいらしていただいてありがとうございます。みんなにもネエ、言ったんだけどなかなか予算が集まらなくて、ネエ、菊千代師匠みたいに色んな所、世界中とか飛び回ったり、忙しくて本当にこんな【八方美人】の方に来ていただいてるのに、こんな予算で…」と言われ、楽屋でこの話をしたら大ウケでした。それからは「八方美人の菊千代」と言われております。
11号以来、第2弾「日本語」のこと少しおさらいしましょう。
| 情けは人のためならず |
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人に情けをかけておけば、巡り巡って自分によい報いが来ること。元は仏教の因果応報に基づく言葉。 |
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| 八方美人 |
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自分の主義主張を曲げてでも、誰からも憎まれないように要領よく立ち回り、四方八方に愛想を振りまく人。 |
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| いなせな男 |
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威勢が良く、しかも洗練された男性。江戸日本橋の魚河岸で働く若者達が、ボラの幼魚「鯔(イナ)」の背に似た形の髷を結ったことに由来すると言われているとか。 |
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| 左利き |
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酒飲みのこと。江戸時代、鉱山で働く男達が右手に槌(ツチ)を左手にノミを持ったことから、左手は「ノミ手」「飲み手」ということになった。 |
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| 遣らずの雨 |
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訪問客を引き止めるかのように振り出した雨、別れを惜しんで使う。この遣らずは人を遠くに進ませないという意味、ほかの意味に思っていた人も多いのでは?。 |
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| 物議を醸す |
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世間の批評を、議論を引き起こすこと。「醸し出す」は間違った使い方。 |
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| おくびにも出さない |
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心に秘めていることを少しも見せないこと。おくびは「_(オクビ)」「_気」と書いてゲップのことだそうです。 |
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| 天に唾する |
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他人に害を与えようと思ってしたことが、かえって自分の身を損なうこと。天に向かって唾を吐くと自分の顔に落ちるから。 |
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| 諸肌(もろはだ)を脱ぐ |
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全力を尽くして物事に当たること。諸肌は左右両方の肌、上半身全部のこと、『片肌を脱ぐ』というのは人に力を貸すことです。 |
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東京拘置所にて、私が受刑者の授業をしている間に視察団が来るかもしれないとのこと「もし視察に来ても気にしないでいつも通りして下さいね」と、主席がわざわざご挨拶に来て下さいました。「そうですか、じゃあ諸肌脱ぎましょうか」「や、やめてください、そちらには行かせません!」 まあ! なんてまじめな人…と思ったのですが、何のことない、どちらも意味が分からず使っていたのでした。
参考「幻冬舎・エンサイクロネット編著・今さら意味を聞けない日本語1000」 |